フィンランドの教育から知る「地図を読む」ことの重要性

少し前の話になりますが、フィンランドの教育の内容について学ぶセミナーに参加してきました。

 

講師のお一人は、実際に小学生のお子さんをフィンランドの学校に通わせ、ご自身は日本からの学校視察希望者にツアーを組んで提供する会社を経営されている女性の方。

 

フィンランドといえば、北欧の中でも「教育先進国」として有名な国。

 

その国の日本にいて本やネットではわからない生の情報が聴くことが出来て、非常に有意義な時間でした。

 

実は地図育のベースであるオリエンテーリングは、フィンランド、スウェーデンなど北欧の国々が発祥の地。

 

北欧各国では多くの国民が、日本人がジョギングを楽しむように、オリエンテーリングをおこなっていて、スウェーデンでは毎年1万人が参加する大きなオリエンテーリング大会が開かれているのです。

 

そして、学校教育においても、授業の一環としてオリエンテーリングが小学校でおこなわれているそうで、私もその内容を詳しく知りたいと思い足を運びました。

 

セミナー終了後、女性講師に質問しました。

・オリエンテーリングがフィンランドの小学校では授業に取り入れられていると聞いたが本当か?

 

・もし本当なら、その目的や狙いは何か?

 

こうした質問に対し、この講師の方はオリエンテーリングが学校に取り入れられていることはご存知でした。

 

ただその意図や狙いはハッキリとはわからない、とした上で

「生きるため」ではないか

とおっしゃっていたのが印象的でした。

 

どういうことかというと、フィンランドは国の多くが森におおわれています。

 

それはとても恵まれていることだけども一歩間違えれば道に迷って命が危険にさらされる可能性も高い訳で、

森の中にいてもきちんと帰ってこられる

ことがこの国で生活するためには必要なこと。

 

つまりは、

「地図を読む」ことは「森で生きていくために必要不可欠なスキル」

ということなのです。

 

それを習得ために小学生からオリエンテーリングを学ぶ、ということではないか、ということなのです。

 

私はこの話を聞いたときにハッとしました。

 

日本で、しかも都会に住んでいると、道に迷ったから命の危険にさらされるということは想像しにくい話。

 

ましてや、何でも「スマホがあるからネットで調べちゃえばいいや」と言いがちな時代。

 

「地図を読む」ということの必然性がどんどん感じられなくなっている時代。

 

でも、地図の本来の役割を考えれば、そこにはやはり「生き抜くために道に迷わないできちんと進む」というものがあるはず。

 

そして、いまの日本はいつ大地震に遭うのかわからないリスクを抱えています。

 

そんな時に電気が止まったら、スマホが動かなくなったらどうするのか。

 

 

また登山をするときも、スマホに電波が届かないエリアで道に迷ったらどうするのか。

ちなみに山の遭難事故の原因で一番多いのは「道迷い」によるものだそうです。

 

地図は本来は人生を生き抜くためのツール。

 

だからこそ、ナビの言いなりに動く受身ではなく、「地図を読む」という自分が主体となって動く姿勢が大事なのです。

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折江 晃

ワークショップデザイナー/オリエンテーリング・インストラクタ 自称:地図育プロデューサー(44歳・男性)。 学生時代に競技オリエンテーリングに出会う。普段は鈍足なのに、地図読みが得意であったため、オリエンテーリングになると上位になれることからどっぷりハマり、いくつかの競技大会で上位に食い込む。 しばらく競技からは離れていたが、2児の父親となり、子どもの心身の成長に何か役立てないかと考えていたところ、地図の持つ奥深さを思い出し、「地図を使った子育て」を思い立ち、我が子に実践。 現在は、年に数回、オリエンテーリングの個人競技大会に出場する一方で、地図を使って「地図を使って、子どもが自ら考えて動ける力をつける」地図育を準備中。近々「親子向け地図育ワークショップ」を展開予定。

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