失敗からの「振り返り」がわが子を未来人材へと育てる

■人は失敗から何を学ぶか

人はだれでも失敗します。

失敗しない人間なんていません。

 

だから、失敗した人を責めたり、失敗した自分に対してくよくよしたりすることに時間を費やすよりは、

その失敗をどう生かすかということを考える時間の方がよっぽど大事です。

 

こうした考え方を「失敗学」というらしいです。

この「失敗学」について、現役エンジニアであり、4児の父親でもあるabekkanさんがご自身のコラムで取り上げていらっしゃいました。

http://el.jibun.atmarkit.co.jp/abekkan/2018/02/post_37.html

 

abekkanさんによると、

 

細かいことに「ヤイノヤイノ」とうるさく言うと、真面目な人ほどそればかりを気にするようになって、肝心なもっと大事なことに対しての注意が散漫になってしまう。

 

ということが書かれていたそうです

 

■学びの世界でも本格化してきた「失敗から学ぶ」というスタイル

abekkanさんのコラムを読んでいたら、先日のコラムでも取り上げた、学習塾大手・明光義塾の新たな取り組みを思い出しました。

 

関連書籍も発売されたようです。

『開始5分の「振り返り」から子どもの学力はぐ~んと伸びる』

(明光2020教育改革室/主婦の友社)

 

この本を書評しているページを見つけました。

数々の魅力ある書籍を紹介する雑誌「ダヴィンチ」のWEBサイトでの書評です

 

2020年に教育界で何が変わる? 脱・暗記受験! 言われなくとも“進んで勉強する子”になるには?

https://ddnavi.com/review/433486/a/

 

この記事では、2020年からの教育改革に触れています。

このコラムでも何度も触れているように、大学入試制度は現在のセンター試験から「大学入学共通テスト」に変わります。

 

個別の大学入試でも、記述式の問題が増え、自分で考え、その考えをわかりやすく表現する能力が問われます。

 

そのためには、主体的に問題について考え、答えを出そうとする姿勢が必要な訳ですが、明光義塾では、この「主体性」を導き出すために、生徒自身に授業内容の「振り返り」をさせる、というのです。

 

まず授業が始まったら、前回の授業を振り返ります。どんな学びがあったのか、生徒が自分の言葉で説明します。

 

そしてその日、授業で学ぶことを講師と対話し確認。課題があればそれに取り組みます。先生が教えるのではなく、自分でまず問いを解くのです。

 

分からないときは、講師による「足場かけ」と呼ばれるヒントが出されます。そして答え合わせ。

 

この答え合わせでも、生徒が振り返りをします。

なぜ「そのプロセスで解いたのか」「気付いたこと」「分かったこと」を発信します。

 

こういうプロセスを踏むことで、

 

「できた!」「わかった!」の達成感の連続。勉強に楽しさを見いだすのです。

 

そして「自ら学ぶ」姿勢が顕著になってきます。

 

という風に解説されています。

■オリエンテーリングも「振り返り」を重視する

 

この明光義塾の取り組み、私が学生時代に所属していたオリエンテーリング部でも似たような光景がありました。

 

オリエンテーリングの競技大会に出た後の帰り道、バスや電車の中では使用した地図に自分が選んで通ってきた道を各自が赤ポールペンで書き込み、それを先輩や同級生に見せて説明することが恒例になっていました。

 

 

こうすることで、

 

・自分がどういうルート選択をしたのか

・迷ってしまったのならば、何が原因だったのか

・あまり迷わず、ミスが少なかったのならば何が上手くいったのか

 

といったことを振り返ることができて、

 

自分のいま出来ていること、あるいはこれからの課題

 

ということがはっきりと可視化することが出来ました。

 

 

また人に説明するのに、「何となく前に進んだ」では説明になっていません。

 

・地図上から何を目印として選び出して、

・どのように進むと思い、

・実際に進んだらどうだったのか

 

こうした内容をきちんと頭の中で整理し、説明できる、ということが、次のオリエンテーリングの競技大会で勝つ力へとつながっていったのです。

現在、私の主宰する地図育でオリエンテーリングをベースにした「地図育ワークショップ」を実施する際も、この「振り返り」をとても重要視しています。

 

 

単にオリエンテーリングをやって終わりではなく、

その後にきちんと自分の行動を振り返り、客観視して、説明する。

 

 

こうすることで、「自分の思考と行動の整理」をし、その内容をきちんと「論理的説明」できる力を養うことを目的としています。

 

 

■「振り返り」を活用すれば「失敗」は失敗でなくなる

 

明光義塾の取り組みも、オリエンテーリング後の行動も「振り返り」を重視しています。

 

まさに失敗学に通じる考え方です。

 

そして、続けていくことで「失敗」はマイナスではなく、次に向けた「成功への糧」となります。

たくさんの「成功の糧」を手にした子どもたちは、自信を持って前に進んでいくでしょう。

 

たかが地図、されど地図

 

地図には未来人材を育てる秘めたパワーがあるのです。

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林 大岳

地図育®コンサルタント(1972年生・男)。 一人でも多くの子ども達に、「自分の人生を自分で切り開く楽しさを実感して欲しい」という思いで、地図育講座・ワークショップを主宰。 小学4年生のときに、北欧生まれの競技スポーツ、オリエンテーリングに出会い、運動は苦手でも、地図の読解力、判断力、忍耐力などを発揮することで好成績を残せる点に魅了され、高校時代まで続ける。 大学卒業後、広告会社に就職。長年マーケティング業務にたずさわる中で、競技オリエンテーリングで培った「自分で考えて行動する力」がビジネスや人生に応用できることを実感。 この経験を自身の子育てに活かすために、地図を通じて「自分で考えて行動する力」を育むオリジナルメソッド『地図育®』を開発。全国の児童に普及する活動を展開中。 1972年生東京都出身・在住。明治大学政治経済学部卒業。小学生の女児・男児の父親。 【保有資格】 ・ワークショップデザイナー ・オリエンテーリング・インストラクタ 【連絡先】contact@mappower.jp

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