前回のコラムでは、話題沸騰の「ポケモンGO」とオリエンテーリングの類似性について触れ、なぜどちらも面白いのか、ということについて考えてみました。
オリエンテーリングの楽しさは、地図とコンパスを使ってチェックポイントを探して進む、という行為を通して、日常の生活では中々体験しづらい、「頭と身体の両方を使って自分で見つけ出す」という小さな成功体験を積み重ねられることにあります。
オリエンテーリングの競技大会の場合、スタート地点で手渡されるのは通過すべきチェックポイントの場所が印字された地図のみ。
そこからコンパスを使って方位を確認し、周囲の風景と地図を一致させて現在地を確認しながら前に進む訳です。
目指すチェックポイントまでの道のりは全て自分が立てた「仮説」です。
「ここをこう曲がって、左手に行けばあるはずだ」
この「〜のはずだ」が当たればすぐにたどり着けますし、外れれば道に迷ったことになり、タイムロスにつながります。
このカチッと自分の思い通りのルートで進むことが出来て、迷わずに目指すチェックポイントを見つけられた時の快感は何度体験してもたまりません。
毎回小躍りしたくなります。
何ででしょうね?
誰にも答えを教えてもらえない状況で必死に自分で考えて動いたら答えが見つかった瞬間は快感です。
そんな快感を得られる「小さな成功」を得たからこそ、自分自身が嬉しくなってしまったのでしょうね。
自分で考えて行動して、答えを見つける成功体験を積む。人が自信を持つための重要なプロセスです。
オリエンテーリングにはそんな大事な要素が詰まっているのです。
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