小さな成功体験が自信を育てる

私がこれまで生きてきた中で、オリエンテーリングというスポーツに出会えたことはとても幸せなことだと思います。

私は格別優秀な選手ではありませんでした。

 

元々足は早くないですし、地図読みは多少人より得意でしたが、レース中は何度も道に迷いました。

 

山中で一人で道に迷い、途方にくれたこともしばしば。

「もう絶対オリエンテーリングなんて辞めてやる」と何回思ったことか。

 

タイムを争うオリエンテーリングの競技大会ではいくつかの禁じ手があります(といっても明記されている訳でなく、不文律のようなものですが)

 

例えば

・現在地を他の競技者に聞く

 

本当にいま立っている場所がわからなくなって、この禁じ手を使ってしまったことがあります。

 

これ、聞かれた方としては無茶苦茶迷惑です。

 

自分だってレースに参加中で一分一秒を争っているのに、わざわざ足を止めて教えなければいけないのですから。

 

聞く方としても、申し訳ない気持ちになりますし、それでゴールしたとしてもあまり気持ち良くないです。

 

だって、他人の力を借りてのゴールですから達成感が低いのです。

 

オリエンテーリングで最高にハッピーになれるのは、やはり自分の力で「コントロール」と呼ばれるチェックポイントにたどり着けた時。

 

上級レベルになればなるほどコントロールは整備された道からは外れたところに設置されます。

 

難しい場所に設置されたコントロールにたどり着くには、どういった地形の特徴物をチェックしながら前に進むか、という事前シミュレーションが大事になります。

 

この事前シミュレーション通りに迷子にならずに進めるか進めないかが所要時間に影響し、勝敗を大きく左右するのです。

 

このシミュレーション通りに迷わずにスパッと進み、思い通りの地点にコントロールがあることを発見したときの喜びと快感は何回経験しても飽きることはありません。

 

「もう絶対オリエンテーリングなんて辞めてやる」と何度も思っても結局続けているのは、この「1人でやり遂げた」という快感が病みつきになってしまったからだと思います。

 

ある意味、この快感のお陰で持続することが出来たのだと思います。

 

なんかこれ、子育てや、普段の生活にも活かせる気がします。

 

やるべきことも楽しくなければ苦しいだけ。

そこに「小さな成功体験」が含まれることで、忍耐力や持続力がより養われるのではないかと思います。

 

そして続けていれば、その経験が実績となり、本人の自信へとつながっていきます。

 

オリエンテーリングは、「苦しい」だけではない、1人でやり遂げたという「小さな成功体験」からの「自信を高める」ことにつながる、質の高い、極めて意味のあるスポーツなのです。

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折江 晃

ワークショップデザイナー/オリエンテーリング・インストラクタ 自称:地図育プロデューサー(44歳・男性)。 学生時代に競技オリエンテーリングに出会う。普段は鈍足なのに、地図読みが得意であったため、オリエンテーリングになると上位になれることからどっぷりハマり、いくつかの競技大会で上位に食い込む。 しばらく競技からは離れていたが、2児の父親となり、子どもの心身の成長に何か役立てないかと考えていたところ、地図の持つ奥深さを思い出し、「地図を使った子育て」を思い立ち、我が子に実践。 現在は、年に数回、オリエンテーリングの個人競技大会に出場する一方で、地図を使って「地図を使って、子どもが自ら考えて動ける力をつける」地図育を準備中。近々「親子向け地図育ワークショップ」を展開予定。

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