少し前の2016年10月31日の日経MJのトレンド面に次のような記事が登場しました。
「ブラタモリ」ならぬブラ地理ジョ
~歴史の痕跡にときめき~
日経MJ on Twitter“【次号のMJ】「ブラタモリ」ならぬ「ブラ地理ジョ」が増えています。原宿の曲がりくねった「ブラームスの小径」は元々は川、円山町の階段は芸者が裾を汚さないよう緩やか…。都心の何気ない地形に、昔の生活の名残を見つけながら歩きます。31日発売号のトレンド面です。”
(安田亜紀代記者)
どんな内容かと見てみると、
空前の街歩きブームの中、変わった地形にときめく「地理女子」がじわり増えている
路地裏の坂や階段、蛇行する道――都心の何気ない地形に昔の生活の名残を見つけながら歩く。
古地図を見れば、さらにタイムスリップした感覚を味わうこともできる。
彼女たちをひきつける地理のディープな世界をのぞいてみた。
たとえば、原宿の竹下通りの裏手、「ブラームスの小径」と呼ばれる、今はおしゃれなカフェが並ぶ路地は、東京オリンピック前までは川が流れていたのだという。くねくね曲がっているのはその名残であることをしり、女子たちは盛り上がる。
このように、普段慣れ親しんでいる場所には実は知らなかった歴史があり、それを地図をきっかけに知る楽しさがそこにはある様子。
記事内でも、街歩きの案内役の21歳の女性が次のように語っています。
東京は歴史の蓄積があって、坂や谷を調べると江戸時代の生活の名残を発見できることが多い。
街歩きブームを引き起こした『ポケモンGO』よりも楽しい(笑)
そうなんです。
我々が住んでいる場所は、過去の先達たちが積み重ねてきた生活の場所を引き継いだものであり、地図はそれを表した場所。
それを紐解くことは、知的好奇心をとても刺激する楽しいことなのです。
そして、この記事を書いた安田亜紀代記者は最後にこうまとめています。
地図や地形は人の生活そのものを表し、実は身近なもの。
歴史上の有名な人物や事件、といったドラマチックなものではないが、生活に密着した親近感を覚えるエピソードを探す女性目線の”宝探し”なのかもしれない。
まさに言い得て妙。
地図は私たちの日頃の生活に密着しており、自分たちの住んでいるエリアがどんなところで過去にどんなことがあったのかをその地域の歴史と照らし合わせて学ぶことが出来るのです。
例えば、”谷”や”沢”といった地名の場所では、過去にどのような災害があったのかを知るのも一つの手でしょう。
また、日本各地にあるお城もなぜそこに作られたのか、は地図を見ればわかる、と言います。
決していい加減に場所を決めて作っているわけではないのです。
人のやることには必ず理由がある。
こうしたことを意識して、地図を眺めるといろいろな発見が出来ます。
ただ、この記事には”女性目線の”とありますが、決して女性だけのものではないと思います。
子どもの「なぜそうなのか」という探求心を伸ばすにも、地図を使って考えることは非常に意味があることなのです。
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