大事なわが子を将来ひきこもりにしないためにはどうしたらよいのか:『脱ひきこもり 幼児期に種を蒔かないために』を読んで

1冊の本を読みました。

森本邦子著「脱ひきこもり―幼児期に種を蒔かないために」という本です。

著書の森本さんは心理カウンセラー。公立小学校の先生を勤めたのち心理学を学ばれ、子どもの心理親子のカウンセリングに携わるお仕事とされてきた、とのことで、幼稚園児とその親のコミュニケーションに関する著書が多い方です。

 

今回のこの本は、子どもに絵をかかせて心理状態を探ることをされてきた森本さんが感じる子どもの心理の変化、そして「ひきこもり」と呼ばれる人たちがどのような過程でそのような状況に追い込まれたのか、そしてこれ以上「ひきこもり」を増やさないために家庭内で何ができるのか、ということを平易な言葉で綴られています。

森本さんが30年見続けてきた幼稚園児達の絵の変化は非常に興味深いです。70年代には伸び伸びと描かれていた絵が、80年代のバブル期と90年代のバブル崩壊期となると変化します。幼稚園ではまだ習っていないはずの漢字を紙に書いてきたり、妙に神経質に細かく線を集中的に描いてきたり、伸び伸びさが失われていきます。何となく詰め込まされた知識を無理に使っているよう。

森本さんは「ひきこもり」になる人には「育ちの環境」に共通点がある、として以下のようにまとめています。

①母親に褒められたことがない

②母親が話を聞いてくれなかった

③父親の存在感が薄い

④いい子を演じてきた

つまりは、母親が過干渉気味の一方で父親は子育てに無関心。子ども本人は親に褒められたり関心を持ってもらいたくて、自分を抑圧していい子を演じている家庭だと「ひきこもり」を生みやすい、というのです。

これを読んで、実は私はかなりドキッとしました。結構私の両親と私自身の関係に近いものがあったからです。私の母親は、愛情豊かな分かなり過干渉気味な人で、様々なことに関与され苦しい思いをしてきました。思い浮かぶのはヒステリックに怒る姿ばかりで、褒められた記憶はほとんどありません。

父親は社会的には高い地位に就け、成功した部類に入るのでしょうが、家庭ではほぼ存在感がない人でした。時に父親らしさを見せるといえば、母に言われて烈火のごとく怒って、平手打ちで叩く時くらいだったでしょうか。

こう書くと、ひどい両親のような感じですが、いまは70歳を過ぎ、私も40歳すぎ。いい大人同士、それなりに良い関係を築いています。

こんな家庭でしたが私はひきこもりにはなりませんでした。

なぜなのかはわかりません。中学高校の時は私にはオリエンテーリングがあったからそこで自由になれたことが息抜きにもしかしたらなっていたのかもしれません。

いかに自己を早く確立すること。森本さんは6歳くらいまでに人は「核になる自分」をかたち作るとしています。この6歳までに子ども自身を認め、尊重してあげるかが大事なのだと思います。

そのために、文化と自然に触れ、五感で感じる機会を設けることの大事さも森本さんはおっしゃっています。

ただいるだけの人に子どもをしないためにも、きちんと子ども自身を受け入れるようにはしていきたいものです。

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折江 晃

ワークショップデザイナー/オリエンテーリング・インストラクタ 自称:地図育プロデューサー(44歳・男性)。 学生時代に競技オリエンテーリングに出会う。普段は鈍足なのに、地図読みが得意であったため、オリエンテーリングになると上位になれることからどっぷりハマり、いくつかの競技大会で上位に食い込む。 しばらく競技からは離れていたが、2児の父親となり、子どもの心身の成長に何か役立てないかと考えていたところ、地図の持つ奥深さを思い出し、「地図を使った子育て」を思い立ち、我が子に実践。 現在は、年に数回、オリエンテーリングの個人競技大会に出場する一方で、地図を使って「地図を使って、子どもが自ら考えて動ける力をつける」地図育を準備中。近々「親子向け地図育ワークショップ」を展開予定。

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