子どもにデジタル機器はどう与えたら良いのか

■Ipadの普及がもたらす功罪

昨日、私にとって少し衝撃的なシーンがありました。

そこは地下鉄の改札を出て、外に出るまでの階段の途中。

おそらく4歳くらいの幼児が、歩きながらIpadで動画を見て、階段を上っている。

お母さんはその1m前を多少お子さんを気にしながら歩いている。

何だかなぁ、というのが正直な感想でした。

危険な「歩きIpad」を黙ってやらせてしまう怖さもありましたが、折角の天気の良い日、お母さんと二人で出かけている訳ですから、地下鉄から外に出たら「いい天気だね」とか「やっと外に出たね」といった会話をするのが自然では?と思ってしまいました。

たぶんこの子は、昨日の秋晴れの清々しさを感じないまま外に出てしまったんだろうな、と思います。

そんなことを気にしていたら、子どもとデジタル機器に関する研究に関する記事を一つ見つけました。

「デジタル機器に接する時間が長いほど、子供の感受性は低くなる」という記事です。

アメリカのUCLAの教授の研究によるものらしいのですが、

・パソコンや携帯端末の画面を見る時間が長ければ長いほど、社会的スキルが低下し、人の気持ちを読み取る能力が育ちにくい

 

・感情を表すシグナルに対する感受性の低下、つまり、他者の感情を理解する能力の低下」は、携帯電話やコンピューターの使いすぎによる代償のひとつ

この教授は、小学校6年生を野外キャンプに連れ出し、2つのグループに分けて実験をおこなったそうです。そして片方には電子機器の使用を禁止し、もう片方には許したそうです。

そうすると、電子機器をキャンプ中に使わなかった子ども達の方が、ささいな感情の動きに気付く確率が高かったそうです。

一緒に研究に参加した研究者は

(キャンプに参加した)子供たちは、電子機器から離れることで、他者とリアルなコミュニケーションを取る時間をより多く持てましたし、それがおそらくテスト結果の向上につながったのではないでしょうか。

と語っています。

 

■デジタル社会の進行はいいことだけれど、思いやりは失なわないように子どもをリードしたい

 

何となくわかる話ですよね。やはり画面ばかり見ていたら、それ以外の情報は遮断されてしまう。

人の表情や自然の中の風の動きや匂いなども気付かずに過ぎてしまう。

怖いのは、こうした人の些細な感情を読み取れないことが「無感動」につながったり、あるいはもしかしたら人を知らず知らずのうちに傷づけてしまうことになるかもしれない、ということだと思います。

例えば、これは極端な例かもしれませんが、最近大学生を中心に、電車の中で平気で大きなリュックサックを背中にずっとしょっている人が増えた気がします。

ちょっと前まではマナー違反として多くのひとが気を付け、電車の中では背中から下ろして、前で抱える、という人が多かったのに、最近は背負ったままの方がスタンダートになってしまった気がします。

こうした人々は、それが人にどういう風に迷惑なのか全く想像出来ていないのです。

狭い電車の通路を妨げる、ちょっと動けば人にぶつかり、下手すれば怪我をする。

相手の立場に立てばすぐにわかるはずなのに、それが出来ない。その代り自己主張だけは上手。

オリンピック誘致の際の「おもてなし」の心など微塵も感じられません。

そしてそういう人に限って、手元にIphoneやIpadを持っていたりします。

■「思いやり」は人が人であるために失ってはいけないもの

感受性が強すぎて、人の目ばかり気にするのも困りものですが、人と人の関係のなかで「思いやり」は絶対に失ってはいけないもの。

デジタル機器に没頭しすぎることは、思いやり気持ちを喪失するリスクが大きいのではないかと思っています。

もちろん、これだけ技術が発達すれば、今どきの子ども達にはインターネットはあって当たり前の時代。ただその使い方、次回半分の仕方によって、頭の使い方は随分と変わってくるのだと思います。

デジタル社会と思いやり、意外に関係が深そうだと思っています。

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折江 晃

ワークショップデザイナー/オリエンテーリング・インストラクタ 自称:地図育アドバイザー(45歳・男性) 1972年生東京都出身・在住。明治大学政治経済学部卒業。小学生の女児・男児の父親。 小学4年生のときに、競技オリエンテーリングに出会い、運動は苦手でも、地図の読解力、判断力、忍耐力などを発揮することで好成績を残せる点に魅了され、高校時代まで続ける。大学卒業後、広告会社に就職。長年マーケティング業務にたずさわる中で、競技オリエンテーリングで培った「自分で考えて行動する力」がビジネスや人生に応用できることを実感する。この経験を自身の子育てに活かすために、地図を通じて「自分で考えて行動する力」を育むオリジナルメソッド『地図育』を開発。現在は、「一人でも多くの子ども達に、自分の人生を自分で切り開く楽しさを実感して欲しい」という思いで、地図育アドバイザーとして、地図育講座・ワークショップを主宰している。 連絡先:contact@mappower.jp

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