わが子の成長に必要な「地図を読む」ということ

 

前回のコラム、「地図は『見る』もの?『読む』もの?」では、

「見る」ことと、「読む」ことの違いを、辞書から引用して考えてみました。

 

すこし復習してみましょう。

 

「読む」とは、

 

単に「見る」という行為からさらに一歩進んで、

 

・「理解する」

・「推察する」

・「先の手を考える」

 

ということでした。

 

では、「地図を読む」とはどういうことでしょう?

今回はそのことについて考えてみます。

 

■まずは1枚の地図を観察してみよう

ここに一枚の地図があります。

茨城県・筑波山の登山コースマップです。

 

 

あなたはこの地図にどんな情報が詰まっていると思いますか?

 

何でもいいです。

ちょっと挙げてみてください。

出来れば紙と鉛筆を使って、書きだしてみてください。

 

 

どうですか?

何がわかりましたか?

 

ちょっと例を挙げてみましょう。

 

・筑波山には「男体山」と「女体山」の2つの山がある。

・山頂までのコースは全部で4つある。

・そのうち、麓の「筑波山神社入口」から行けるのは、

 「①御幸ヶ原コース」と「②白雲橋コース」の2つ。

・「①御幸ヶ原コース」は男体山山頂につながっている。

・「②白雲橋コース」は女体山山頂につながっている。

  ・「①御幸ヶ原コース」の途中にはつつじの植生地がある

・「②白雲橋コース」は「①御幸ヶ原コース」よりも距離が長い。

・「①御幸ヶ原コース」に並行するロープウェーがある

 

どうですか?

ちょっと観察しただけでも、1枚の地図にこれだけの情報が詰まっていました。

 

■見えている事実から、見えていない部分を感じる

 

では、今度は先ほど発見したたくさんの事実からあなたが感じたことを挙げてみましょう。

 

たとえば、

・ロープウェーはたしかに便利だけれども、山登りの醍醐味は楽しめないですし、つつじの旬の時期にはロープウェーに乗っていては折角の満開の花を見逃しそうです。

 

・「②白雲橋コース」は距離も長く、くねくね道もあるので、体力的には結構ハードそうですが、登った後の達成感は「①御幸ヶ原コース」よりもありそうです。

 

・「②白雲橋コース」で女体山に登ったあと、「筑波山神社入口」に登るには、一旦男体山に移動してから、登山道を降るか、ロープウェーを使う必要がありそうです。

 

このように、

 

地図に描かれている事実を元に、見えていない部分を感じる。

 

これが「推察する」ということ。

 

そして、

 

観察する+推察する

 

のセットが「地図を読む」ことなのです。

 

 

しかし、ただ「読む」だけでは地図の使い方としてはまだ不十分です。

地図を読んだ後、「自分だったらどうするか」を考えることの方が重要です。

 

 

この「自分だったらどうするか」を考えることが「生きる力」につながります。

 

地図は、子ども達が「生きる力」を習得する入口としては非常に適したツールです。

 

次回は、この「地図を読む」力がいかに子ども達の人生を豊かにする「生きる力」につながっていくのかをお話したいと思います。

 

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折江 晃

地図育コンサルタント(1972年生・男)。 一人でも多くの子ども達に、「自分の人生を自分で切り開く楽しさを実感して欲しい」という思いで、地図育講座・ワークショップを主宰。 小学4年生のときに、北欧生まれの競技スポーツ、オリエンテーリングに出会い、運動は苦手でも、地図の読解力、判断力、忍耐力などを発揮することで好成績を残せる点に魅了され、高校時代まで続ける。 大学卒業後、広告会社に就職。長年マーケティング業務にたずさわる中で、競技オリエンテーリングで培った「自分で考えて行動する力」がビジネスや人生に応用できることを実感。 この経験を自身の子育てに活かすために、地図を通じて「自分で考えて行動する力」を育むオリジナルメソッド『地図育』を開発。全国の児童に普及する活動を展開中。 1972年生東京都出身・在住。明治大学政治経済学部卒業。小学生の女児・男児の父親。 【保有資格】 ・ワークショップデザイナー ・オリエンテーリング・インストラクタ 【連絡先】contact@mappower.jp

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