2020年からの大学入試に必要な「思考力」は、地図というフィルターを通して高められる

いま、一冊の本を読んでいます。

なぜ、地形と地理がわかると江戸時代がこんなに面白くなるのか (歴史新書)

http://www.yosensha.co.jp/book/b185619.html

 

185619

 

洋泉社という出版社から刊行されている書籍なのですが、

この「なぜ、地形と地理がわかると〇〇がこんなに面白くなるのか」というタイトルで、「世界史」「古代史」「現代史」「戦国時代」も出版されており、人気のシリーズのようです。

 

この書籍の特徴は教科書で習ったことのある江戸時代に起こった事件や生まれた制度・習慣・文化について

 

「なぜそこで発生したのか」

「なぜそこで作られたのか」

 

という風に、地形と地理の面から掘り下げてられていることです。

 

具体的な内容をいくつかピックアップしてみると

 

・なぜ江戸に幕府が開かれたのか?

・なぜ御三家は「尾張」「紀伊」「水戸」なのか?

・なぜ井伊家は彦根に置かれたのか?

・なぜ青梅街道は作られたのか?

 

など、50のテーマについて地図付きで解説してくれています。

単なる言葉の知識ではなく、なぜそれがそこにあるのか、ということを地理の視点から解説してくれている充実した内容です。

 

 

著者の大石学さんは、数々の大河ドラマで時代考証を担当されていて、私のような歴史好きにはよく知るお名前の方です。

その大石さんはまえがきで次のように述べられています。

 

今日、私たちが見る地理・地形は、まさに自然とともに生きてきた先人たちの足跡であり、記録でもあります。

 

ただし、歴史や地形・地理は、私たちが問いかけないかぎり、何も答えてくれません。

 

本書が、「なぜ」の問いかけにもとづいて、執筆されているのは、このことによります。

 

政治、経済、文化といった従来の枠組みとは異なる、地形・地理に注目するという新たな歴史への問いかけ=アプローチの方法です。

 

 

■我が子の思考力を高めるために、地図を使うことの意味をこの本は教えてくれている

この本の素晴らしさは、学校の教科書で習って「言葉」としては知っていた事柄を「地形・地理」というフィルターを通して、さらに掘り下げたことにあると思います。

 

この本を読むと「モノゴトにはすべて理由がある」ということに改めて気付かされます。

 

実はこの「なぜ?」と思う心こそ、2020年からの大学入試に求められる力だと思うのです。

 

新しい大学入試制度では、知識の量とともに、「思考力」「判断力」「表現力」が求められていきます。

そして、国語と数学では記述式の問題が増えると言われています。

 

記述式の回答では、結論にいたるまでの論拠や経緯の説明が必ず求められます。

 

そのためには普段から「なぜ?」と考えるクセをつけておくことがとても大事になっていきます。

 

そして、この「なぜ?」と思う気持ちは普段から「考えるクセ」を身につけておかないと、急に問われても出来るものではありません。

 

普段から、接する情報を何も考えずに「そういうものなんだ」と受け入れてしまうのと、

「なぜそうなっているんだ?」と疑問に思い、考えを巡らすのとではおそらく大きな差が生まれてくると思います。

 

そして、そこに必要なのは正しいか正しくないかよりも、自分なりの答えを作れるか

なのだと思います。

 

 

今回読んだ本は、「歴史」というテーマを通じて、地形や地理がこうした「なぜ?」と考えるクセを身に付け、思考力を高めることに有効であることを証明してくれました。

 

 

 

 

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折江 晃

ワークショップデザイナー/オリエンテーリング・インストラクタ 自称:地図育プロデューサー(44歳・男性)。 学生時代に競技オリエンテーリングに出会う。普段は鈍足なのに、地図読みが得意であったため、オリエンテーリングになると上位になれることからどっぷりハマり、いくつかの競技大会で上位に食い込む。 しばらく競技からは離れていたが、2児の父親となり、子どもの心身の成長に何か役立てないかと考えていたところ、地図の持つ奥深さを思い出し、「地図を使った子育て」を思い立ち、我が子に実践。 現在は、年に数回、オリエンテーリングの個人競技大会に出場する一方で、地図を使って「地図を使って、子どもが自ら考えて動ける力をつける」地図育を準備中。近々「親子向け地図育ワークショップ」を展開予定。

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