一冊の素晴らしい本に出会いました。
寺本潔先生、という地図教育のプロフェショナルが書かれた「地図の学力」という本です。
寺本先生は、現在は玉川大学の教育学部長を務めていらっしゃいますが、この本はそれ以前、愛知教育大学の助教授としてお勤めされていた2002年に書かれた本です。
時間は経っていますが、内容は2015年のいまでも十分に納得して読める内容です。
寺本先生は、「地図を読む」ことの意味を、こう明快に説いていらっしゃいます。
①広い視野をもたらす
地図という質的に高い空間理解の道具に慣れ親しめば、狭い視野にとらわれず、広い視野で物事の全体を把握できる。
②合理的意思決定能力が身につく
人生の中で、どこに住んだらいいか、どのルートて行ったら楽しめるか、といったことを地図で得た情報を元に判断できれば「得する生き方」が出来る。
③行動力が増す
地図自体が未知の土地を訪れることを助ける働きをもっているから、地図を読めるようになることで、行動が積極的になる。
どれも納得です。
私がなかなか言葉にうまく表せていなかった、地図を通じて学べることを見事にまとめていただいています。
地図の持つ違いは奥深いです。このコラムでも、寺本先生の教えなどから、地図を通して子ども達に伝えられることを随所ご紹介していきたいと思います。